ディスパッチ食のチカラ(2013年12月号)
質問者:高校2年生 バスケットボール部 女性 保護者

娘は牡蠣が大好きで、貧血予防のためにも牡蠣を食べさせているのですが…ノロウイルスの心配はないでしょうか?
牡蠣が旬の季節ですね!しかしノロウイルスが最も流行する時期でもあります。そこで今回は食品からの感染を予防する方法をご紹介いたします。

ノロウイルスとはウイルス性食中毒のひとつで、発生件数、患者数ともに毎年最も多く報告されており、最も感染する可能性が高い食中毒であるとも言えます。
カキやシジミなどの二枚貝やウイルス感染者の嘔吐や糞便などが主な感染源に挙げられます。ノロウイルスは食品中では増殖せず人の腸内で増殖するため、感染者の排泄物が混入した生活排水が海水に流れ、二枚貝がプランクトンなどのエサとともにその海水を吸引することで汚染されます。サザエやアワビなどの一枚貝は海藻をエサにしており、海水を大量に吸引しないのであまり汚染されることはありません。

ノロウイルスは酸に強いためレモンや酢などをかけても死滅させることはできませんが、熱に弱いので85℃以上で1分間加熱することによって死滅させることができます。そのとき加熱前の二枚貝を扱った器具等も熱湯または次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)で忘れずに消毒するようにしましょう。

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