ディスパッチクレーマーレポートトレーニング編(2011年10月号)
質問者:小学校教諭 女性
- 小学校の教員をしております。陸上競技大会に向けて練習を開始したのですが、思うように子供達の走るタイムが向上しません。何か良い方法がありませんでしょうか。
- 走力を向上させるためには、走り方や、走る際の段階(順序)を理解しておくことが必要です。「走る」ことは大きく2つに分けられます。1つは加速局面、もう1つはトップスピード維持局面です。この加速局面やトップスピード維持局面では、ストライドと足の動かし方(または運び方)が重要になります。
そこで今回は、加速局面とトップスピード維持局面を図にしたものと、それぞれのトレーニング方法をご紹介します。
●加速局面とは…
スピードを上げていくために、脚の回転動作を少しずつ大きくしながら、ストライド(1歩幅)も徐々に伸ばしながら走る。
●トップスピード維持局面とは…
トップスピードを維持するために、トップスピードに到達した際のストライドとピッチ(動作速度)を維持しながら走る。
1.加速局面 動作学習 <ニーアップスキップ>
スキップのリズムで、膝を徐々に高く挙げながら、ストライドを広げていきます。
2.加速トレーニング <スプリントラン>
走る方向に対し、スティックラダー(ストライドの目安)の間隔を徐々に広げながら並べます。膝は徐々に高く挙げます。また、ストライドも少しずつ広げながら走ります。
3.トップスピードトレーニング <走り抜けスプリント>
走る方向に対し、スティックラダーを一定の間隔で並べます。十分な助走を付けスピードが速い状況で行なうのがポイントです。
※ハードルやスティックラダーを並べる間隔は個人の能力に応じて調整しましょう。
●間隔の目安
・加速=3(足長)⇒3.5⇒4⇒4.5⇒5… 徐々に広げながら並べる/10m位から
・トップスピード維持=4~6足長 一定の間隔で並べる/10m位から