ビタミンやミネラルは、身体のメンテナンスをする役割があるとこれまでお話をしてきました(ディスパッチVol.103 2015年11月号参照)。ビタミンやミネラルは「野菜」にも含まれています。今回は、1日に必要な野菜量と、調理方法についてご紹介します。

1日に必要な野菜量

野菜は身体のメンテナンスに必要とわかっていても、どれくらい食べたらいいかわからないという声を多く耳にします。1日に必要な野菜量の目安は片手5杯分(350g)です。まずは、普段の食事を思い返してみましょう。

<普段の食事をチェックしてみましょう>
□ 朝食に片手1杯分の野菜を取り入れている ( Yes / No )
□ 昼食に片手2杯分の野菜を取り入れている ( Yes / No )
□ 夕食に片手2杯分の野菜を取り入れている ( Yes / No )

もし上のチェック項目に「Yes」がつかない項目が1つでもある場合は、野菜量が不足していると考えてください。また、毎日片手5杯分食べていても、身体のメンテナンスのために必要な量が確保されていない場合もあります。
野菜には、色の濃い野菜(緑黄色野菜)と、色の薄い野菜(淡色野菜)があります。緑黄色野菜は、ビタミンやミネラルが多く含まれているためアスリートには欠かせません。淡色野菜は、免疫力を向上させ、身体の調子を良好にする役割を持っています。1日に緑黄色野菜を片手2杯分、淡色野菜を片手3杯分食べることを目指しましょう。

野菜の種類

日々、同じ野菜に偏ってはいませんか? 旬の野菜も組み合わせて摂取し、身体のメンテナンスをしましょう。

緑黄色野菜※旬の野菜(4〜5月)
葉野菜:アスパラガス、ホウレン草、小松菜、ブロッコリー、みず菜
根野菜:人参 
実野菜:さやえんどう、トマト、ピーマン、パプリカ、かぼちゃ
淡色野菜※旬の野菜(4〜5月)
葉野菜:キャベツ、レタス、たけのこ
根野菜:かぶ、たまねぎ、ごぼう、大根(かぶと大根の葉は緑黄色野菜です)
実野菜:きゅうり、なす、とうもろこし

野菜が持つ栄養パワー

野菜に含まれるビタミンやミネラルの種類はたくさんありますが、特に注目して欲しい栄養素は次の6つです。

ビタミン
ビタミンC、ビタミンA:免疫力、ストレス抵抗を高める
ビタミンK:強い骨をつくる
ビタミンE:血液の流れを良くする
ミネラル
カルシウム:疲労骨折の予防、強い骨をつくる
鉄:貧血予防(貧血の状態は疲労回復が遅くなる)

1種類の野菜に含まれる栄養素量はごくごくわずかです。メンテナンスを行うためには、多くの種類の野菜を食べること、1日片手5杯分食べることがポイントです。

調理のポイント

今の食事で不足している量(左の必要量より)を味噌汁やスープに入れてもOKです。まずは汁物に入れることで続けていきましょう。
しかし、量と種類を増やすには、調理の時間もかかります。生の野菜を増やすことで噛む回数が増え、食事の時間も長くなる利点もあるため、バランスよく調理方法も工夫しましょう。今回のレシピでは、「煮る・炒める(焼く)」方法をご紹介します。

ブロッコリーとじゃこの辛子和え

材料(1人前)
・ブロッコリー 1/3株(50g)
・ちりめんじゃこ 大さじ1杯
・いりごま 少々
・しょうゆ 小さじ1/2
・辛子 少々
jako

作り方
1.ブロッコリーを小房に切る
2.沸騰した湯に塩を入れ、ブロッコリーを3分程度茹でる
3.フライパンを熱し、ちりめんじゃこ、ごまをきつね色になるまで炒る
4.しょうゆと辛子を混ぜ、ブロッコリーと和える
5.器に盛り、炒ったちりめんじゃことごまをかけて完成!

ちりめんじゃこを炒ることでカリカリとした食感が楽しめます。胡麻和えやおかか和え、梅和えなどアレンジはたくさんあります。ブロッコリーの茎とじゃこを炒って作る「ふりかけ」もオススメです!

かぶのベーコン炒め

材料(1人前)
・かぶ 1個(60g)
・かぶの葉
・ベーコン 2枚
・にんにく 少々
・オリーブ油 小さじ1
・塩、こしょう 少々
kabu

作り方
1.かぶの皮をむき8等分に切る、かぶの葉は2cm幅に切る
2.ベーコンを2cm幅に切る
3.にんにくを薄く切る
4.フライパンにオリーブ油をしいて温め、にんにくを入れて香りをだす
5.かぶ、ベーコンを入れてよく焼く
6.かぶに焼き色がついたらかぶの葉を入れて炒める
7.塩こしょうを入れて味をととのえたら完成!

チーズをのせてオーブンで焼くとお弁当にも取り入れやすいでしょう。にんにくの代わりにカレー粉を入れるアレンジもオススメです!