今回は、ストレッチの中でも特に「スタティック(静的)ストレッチ」に焦点を当て、何を目的に、いつ、どのような方法で行うのが効果的なのかを紹介します。
ストレッチの種類と目的
まず、ストレッチにはどのような種類があるのかを理解しましょう。
一人で行うセルフストレッチの他に、一人では伸ばすことができない部位や可動域をさらに大きくする方法として、パートナーと行うペアストレッチが効果的です。
スタティックストレッチ(静的柔軟性を高める)
反動や弾みをつけず、筋肉をゆっくりと伸ばしていき、伸張させた状態で呼吸を合わせて20〜30秒程度保持します。筋肉へかかる負担が少ないため、安全に伸張運動を行いながら、柔軟性を高めることができます。また、広いスペースを必要としないため、とても便利で簡単に行うことができます。
反動や弾みをつけず、筋肉をゆっくりと伸ばしていき、伸張させた状態で呼吸を合わせて20〜30秒程度保持します。筋肉へかかる負担が少ないため、安全に伸張運動を行いながら、柔軟性を高めることができます。また、広いスペースを必要としないため、とても便利で簡単に行うことができます。
ダイナミックストレッチ(動的柔軟性を高める)
体幹、肩甲帯 、股関節を支点にして、目的を持ったあらゆる動作で動かしながら、身体の血液循環から筋温を高めると同時に、神経から筋への伝達速度と柔軟性を効果的に高めていく方法で、ウォーミングアップ時※に効果的です。短時間のスタティックストレッチを組み込むことにより、さらに効果が高くなります。
※SAQトレーニングでは「プリパレーションタイム」とも呼ぶ
体幹、
※SAQトレーニングでは「プリパレーションタイム」とも呼ぶ
バリスティックストレッチ(弾道的柔軟性を高める)
身体を充分に温めた状態で行います。股関節や肩甲帯を中心に、手足に弾みをつけ、振り子のように反動を使って動かします。最初は小さい動きから始め、徐々に大きく、最大可動域を高めるように行います。ダイナミックストレッチに加えて、関節の可動域を拡げ、筋の反応(収縮と弛緩)を良くしていく方法です。
ラジオ体操やブラジル体操がこの方法になります。
身体を充分に温めた状態で行います。股関節や肩甲帯を中心に、手足に弾みをつけ、振り子のように反動を使って動かします。最初は小さい動きから始め、徐々に大きく、最大可動域を高めるように行います。ダイナミックストレッチに加えて、関節の可動域を拡げ、筋の反応(収縮と弛緩)を良くしていく方法です。
ラジオ体操やブラジル体操がこの方法になります。
徒手抵抗ストレッチ
主に二人がペアになって、一人がもう一人に対して伸ばしたい筋肉に抵抗をかけ、その後ゆっくりと伸ばしていくストレッチ方法です。このストレッチ方法を行うには、しっかりとした理論と技術を習得することが必要です。
主に二人がペアになって、一人がもう一人に対して伸ばしたい筋肉に抵抗をかけ、その後ゆっくりと伸ばしていくストレッチ方法です。このストレッチ方法を行うには、しっかりとした理論と技術を習得することが必要です。
スタティックストレッチの利点を理解して、効果を引きだす
スタティックストレッチの利点は、筋肉に負担をかけることなく、安全に行えることです。さらにどの筋肉をストレッチしているのかを理解することにより、効果が高まります。正確に姿勢を保持して、自然呼吸や会話でリラックスをしながら筋肉の柔軟性を高めていきます。1つのストレッチを20〜30秒間行うことで柔軟性は高まりますが、筋温や筋収縮が高まることはほとんどないため、筋出力は低下する可能性が高くなります。30〜40分のウォーミングアップの中で、ダイナミックストレッチ10〜15分と、股関節と肩甲帯のスタティックストレッチ3〜5分を1セットとし、これを1〜2セット行います。またクールダウンやアフターケアでは10〜15分の時間をかけて行うのが効果的です。
スタティックストレッチを効果的に行うポイント
1.身体の中心である体幹、そして四肢である股関節と肩甲帯の可動域を高めることを主の目的として行う。
2.身体が温まっている状態で行うために、身体が冷えないように室内や風の当たらない場所で行う。
3.伸ばしている筋肉間にある関節(大腿部であれば膝関節)を4〜5回曲げ伸ばしながらストレッチを繰り返すことにより、筋の伸張をさらに高める。
4.2つの動き(例として、前後開脚の状態で腰を捻る)を組合わせることにより、多動域の柔軟性を大きく高めることができる。
5.息を止めず、ゆっくりと呼吸を繰り返しながらリラックスして行う。
1.身体の中心である体幹、そして四肢である股関節と肩甲帯の可動域を高めることを主の目的として行う。
2.身体が温まっている状態で行うために、身体が冷えないように室内や風の当たらない場所で行う。
3.伸ばしている筋肉間にある関節(大腿部であれば膝関節)を4〜5回曲げ伸ばしながらストレッチを繰り返すことにより、筋の伸張をさらに高める。
4.2つの動き(例として、前後開脚の状態で腰を捻る)を組合わせることにより、多動域の柔軟性を大きく高めることができる。
5.息を止めず、ゆっくりと呼吸を繰り返しながらリラックスして行う。
各部位のストレッチ方法
今回は特にケガが多い下肢の筋肉のストレッチ方法を紹介します。下記のすべてのストレッチ方法において、つま先の方向をまっすぐ、内向き、外向きと変えることで、まんべんなく筋肉を伸ばすことができます。
ふくらはぎのストレッチ方法
すねの筋肉のストレッチ方法
大腿後部のストレッチ方法
関連記事
- 投稿タグ
- コンディショニング, スタティックストレッチ, ストレッチ