新しい生活時間に慣れるまでは、なかなか食事まで気が回らないことがほとんどです。保護者のみなさんにとっても新生活はお悩みの連続でしょう。中高生アスリートにとって、午後は授業の後に練習を行うエネルギー消費の高い時間であり、それを乗り切るための「昼食(お弁当)」はとても重要です。また、トレーニングに存分に打ち込みたい中高生の時期だからこそ、同時に「食事による身体の土台づくり」を継続して習慣化させる必要があります。しっかりとエネルギーと栄養を補給できるお弁当で、みなさんの持つ能力を最大限に伸ばしましょう。

目次
お弁当と普段の食事は違うの?
詰め方の比率は?
弁当箱の大きさは?
あなたのお弁当 抜き打ちCHECK!
これぞジュニアアスリート弁当!
~これで決まり!ちょっとの隙間でビタミン&ミネラル補給レシピ~

お弁当と普段の食事は違うの?

お弁当も普段の食事も変わらず5つの構成が基本
給食を思い出してみてください。必ずこのA〜Eの5つの構成になっています。

中学生は、休日で練習がある日のお弁当も、この構成にしましょう。高校生になると給食がなくなり、いつの間にか忘れがちになってしまいます。特に果物と乳製品は自分でも用意はできますよ!

詰め方の比率は?

黄金比率は「3:1:2」

主食・主菜・副菜料理を「3:1:2」の割合の容積比(表面から見ると面積比)で詰めると、適量で栄養素のバランスが良く、すぐれた食事にすることができます。

出典:NPO法人食生態学実践フォーラムHPよりhttp://shokuseitaigaku.com/2014/bentobako(2018年4月にアクセス)

弁当箱の大きさは?

「kcal=ml」で大きさを決めよう
1日のエネルギー量(kcal)の1/3を1食の適量とし、そのエネルギー量(kcal)と近い容量(ml)の弁当箱を選びます。1食に必要なエネルギー量は、性別や年齢、種目によって異なります。

あなたのお弁当 抜き打ちCHECK!

男子バスケ部A君 <学食・購買を利用した昼食>
バナナオレは△ 野菜ジュース+ヨーグルトで○

唐揚げ弁当+おにぎり+パンの組み合わせで必要なエネルギー量(主食)を確保できています! バナナオレで「果物+乳製品」になると考えていたようですが、これでは△。ビタミンCとカルシウムが充分に摂れません。
また、緑黄色野菜が不足がちです。同じお金の使い方でコンディショニングを考えた食事にするには、まずは野菜ジュース+ヨーグルトを取り入れてみましょう!

女子バレー部Bさん<ケガで本練習には参加できない時の昼食>
5つの構成が揃っている理想のお弁当です!

本練習に参加できていないといっても、ケガを治すために身体の土台作りに励む大事な時期です。このお弁当はA〜Eの5つの構成を揃えた理想型になっており、食事量はリハビリ中の運動量に合わせて調節できています。ウインナーを入れるのであれば、メインのお肉を増やした方が低脂質・高たんぱくになり、さらに調整が〇。本練習に戻ったらお弁当箱のサイズをUPしましょう!

女子陸上部長距離Cさん <食べるのに苦労している時の昼食>
お稲荷さんで食べた量をチェックする工夫は◎

疲労により「ごはん」を食べることがなかなかできないというお悩みを持ったCさんのお弁当です。お稲荷さんでごはんを小分けにすることで、今日どれくらい食べることができたのか簡単にチェックすることができます。1日1個ずつ多く食べられるようになり、体調不良が減り、シーズンに向けて練習に集中できるようになりました。エネルギーの確保と同時に、自分の食事を自分で管理することで、自己ベストも更新でき、競技成績にもつながりました!

これぞジュニアアスリート弁当!
~これで決まり!ちょっとの隙間でビタミン&ミネラル補給レシピ~

パプリカの粉チーズ炒め

材料(2人分)
・パプリカ 1個
・オリーブオイル 1個
・醤油 小さじ1
・塩こしょう 少々
・粉チーズ 小さじ2

作り方

  1. パプリカはヘタと種をとり、2cm角にする。
  2. フライパンを熱して(1)を1分ほど炒め、醤油、塩こしょうを加えてさっと炒め、最後に粉チーズを加えてひと混ぜ。

色どりにミニトマトが定番となっていませんか? パプリカを使うことで料理のバリエーションが増えます。粉チーズやサクラエビを使ってカルシウムも一緒に取り入れましょう。


ブロッコリーのポテトサラダ

材料(2人分)
・ブロッコリー 1/2個
・じゃがいも 1個
・マヨネーズ 大さじ2
・塩こしょう 少々

作り方

  1. じゃがいもは一口大に切る。ブロッコリーは小房に分ける。
  2. 鍋に水を入れ、じゃがいもを水から茹でる。沸騰してから4分したら塩(分量外)とブロッコリーを加えて2分茹でる。
  3. ざるに上げ、湯を切る。
  4. ボールに入れ、ブロッコリーと一緒にじゃがいもをつぶし、マヨネーズ・塩こしょうで味を整える。

定番のポテトサラダにブロッコリーを加えることでさらにビタミンの補給に。学食や購買の利用で野菜が少ないな…と思うときにプラスで1品持参してみよう!



vol132 ディスパッチ
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