鍛え上げられた身体で高いパフォーマンスを発揮するアスリートは、優れたスピード能力を持ち備えています。特に現代のスポーツは日々高速化しており、相手の隙をつく一瞬のプレーで勝敗が決まる場面が多くあります。「スピードアップを目指す」「新たな技術の習得や向上を目指す」など、レベルアップをしようとした時、狙った動きに対して身体をコントロールして動かす土台が重要です。今号は、クイックフットラダーを使い、スピード向上に必要な動きの正確性を身につけるためのトレーニングを紹介します。
目次
・SAQトレーニングとは
・クイックフットラダーを使うその前に【まずはその場で3つのステップを覚えよう!】
・クイックフットラダーにチャレンジ!
・小学校で実践! ダイナミックフレキシビリティ&クイックフットラダー!
SAQトレーニングとは
スピード能力
「スピードのある選手」とはどういう選手か、その意味はそれぞれの競技やプレーによって異なります。陸上競技とラグビーを例に挙げ「速さ」について考えてみましょう。
陸上競技の短距離での速さは、決められた距離を短い時間で走り抜けることです。男子のトップ選手は、重心移動の速さ(スピード)で、100mを9秒台で走ります。
ラグビーでは、「切り返しの速さ」、「ボール回しの速さ」も求められます。切り返しの速さは、ディフェンスをかいくぐりトライを目指して進む中で、ボディバランスや細かなステップなどを使いこなし、身体をコントロール(アジリティ)しています。また、相手選手の動きやボールに対して反応(クイックネス)して、素早くボールを回さなければなりません。
上記では、各競技の特性から見た一例を挙げましたが、どのスポーツでも、スピード、アジリティ、クイックネスは必要な要素で、これらを高めることがスピード能力の向上に繋がります。しかし、スピードを高めるといっても何から始めたらいいのでしょうか?
陸上競技の短距離での速さは、決められた距離を短い時間で走り抜けることです。男子のトップ選手は、重心移動の速さ(スピード)で、100mを9秒台で走ります。
ラグビーでは、「切り返しの速さ」、「ボール回しの速さ」も求められます。切り返しの速さは、ディフェンスをかいくぐりトライを目指して進む中で、ボディバランスや細かなステップなどを使いこなし、身体をコントロール(アジリティ)しています。また、相手選手の動きやボールに対して反応(クイックネス)して、素早くボールを回さなければなりません。
上記では、各競技の特性から見た一例を挙げましたが、どのスポーツでも、スピード、アジリティ、クイックネスは必要な要素で、これらを高めることがスピード能力の向上に繋がります。しかし、スピードを高めるといっても何から始めたらいいのでしょうか?
そこでSAQトレーニング!
SAQトレーニングは、速さの3要素Speed・Agility・Quicknessの頭文字をとった、スポーツに必要なスピード能力を高めるためのトレーニングシステムです。スピード能力を、S・A・Qの3つの要素に分けて考えると、より効率的にスピードを高めることが可能です。アスリートはもちろん、ジュニアアスリートの育成年代においても普及が進んでいます。特にラダー、マイクロハードルを使ったトレーニングやダイナミックフレキシビリティは、神経系が発達するジュニア期には最適なトレーニングです。(ディスパッチVol.115 2016.11月号参照) 様々な動きで、正しい身体の使い方を身につけていきましょう。
クイックフットラダーを使うその前に【まずはその場で3つのステップを覚えよう!】
ディスパッチ139号2020冬号「ジャンプ」の基本を習得しよう!
ディスパッチ137号2019夏号 速く走るために有効なスプリントドリル「走り方の改善で差を付けろ!」
クイックフットラダーにチャレンジ!
下記の13種目のラダートレーニングは、実際に埼玉県内の小学校で合同運動会に向けて行ったトレーニングメニューです。ラダートレーニングのステップはたくさんありますが、まずは基本のステップを正しい動きで行いましょう。A B Cの3つのステップが基本になります。
小学校で実践! ダイナミックフレキシビリティ&クイックフットラダー!
埼玉県内の小学校6年生を対象に、合同運動会に向けたトレーニングの一環として、ダイナミックフレキシビリティとクイックフットラダーを組み入れました。児童55名のトレーニング前後で100mのタイム計測を行い、トレーニング後の測定では平均1.2秒タイムが向上したと報告をいただきました。また、前年まではケガが多くトレーニングの継続ができなかった児童がいたそうですが、ダイナミックフレキシビリティ(動的柔軟性)とクイックフットラダーを取り入れることで、ケガが少なくなったそうです。小学生に限らず、中高生も悩みを抱える代表的なケガである、シンスプリントや股関節痛・腰痛などは、股関節の可動域・柔軟性の向上や正しい接地によって改善が可能です。ケガの予防は正しく動くことから始まります。今一度、正しい動きを覚えましょう。