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■エネルギー補給のコツ

人間は、エネルギー源を全て食べ物から得ています。特に「糖質」は体を動かしたり、脳のエネルギー源となったり、スポーツにおいてもスタミナ源として重要な栄養素です。スポーツではこの「糖質」の種類、量 、摂取タイミングがパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。そこで、今回は具体的に試合当日の「エネルギー補給のコツ」をまとめてみました。


■試合前のエネルギー補給

●試合の3時間前まで
試合が始まる3時間前、たとえば10時に試合開始の場合は7時、これが食事をとるぎりぎりのリミットだと言われています。この時の「食事」は、糖質を中心とした「脂肪を控えた和食を中心としたもの」がおすすめです。もう一つ、「普段から食べ慣れているもの」を食べることも重要です。

●試合の2時間前まで
3時間前までに食事をとれなかったり、逆に時間が空きすぎてしまった場合は、試合2時間前までなら「おにぎり」、「もち」、「パン」、「うどん」、「そば」などの軽食はOKです。しかし、デニッシュ系のパン、天ぷらうどんなどの脂肪分を多く含むものは控えましょう。

●試合の30分前
「バナナ」「オレンジ」「リンゴ」「ゼリータイプのサプリメント」など消化・吸収が早く、素早くエネルギーになるものを少量とるのがおすすめです。

●試合5分前
試合開始直前や、長時間にわたる試合の途中では、「スポーツドリンク」「アメ」など消化吸収が速く、直接的なエネルギー源が有効です。

●試合後
練習が終わった後や、試合後に速やかに「糖質」を補給することは、疲労回復及び筋肉の成長に非常に効果 的です。また筋肉の疲労対策にかんきつ系果物に含まれる「クエン酸」「ビタミンC」が有効です。「オレンジジュース」「バナナ」「蜂蜜につけたレモン」などがおすすめです。


■試合前に甘いもの?

●お菓子や甘い飲み物について
試合の1時間〜30分前にかけて、砂糖(消化・吸収が非常に早い)を多く含む甘いものを摂取すると、血糖値が急激に上昇し膵臓から「インスリン」という血糖を下げるホルモンが多く分泌されます。運動開始時にインスリンが多く分泌されることにより低血糖状態が起こることがあり、せっかくエネルギー源として摂取したものが、逆にエネルギー不足を招いてしまうことになるのです。

●糖質の種類
最後に、糖質の種類について、大まかに説明しましょう。

【単糖類】
これ以上は分解されない糖の最小単位。最も吸収が早い。 「グルコース(ぶどう糖)」「フラクトース(果糖)」「ガラクトース」がある。 「フラクトース」「ガラクトース」は最終的には「グルコース」に変換される。

【二糖類】
単糖が2つ結びついたもの。砂糖(しょ糖)は「グルコース」と「フラクトース」が結びついたもの。

【多糖類】
グルコースが何千も連なった状態のもの。「でんぷん」「グリコーゲン」


<参考文献>:
スポーツとフィットネスのための「炭水化物と脂肪がわかる」
森永スポーツ&フィットネスリサーチセンター